カサンドラ症候群とカウンセリング

世の中には、カサンドラ症候群と呼ばれる病気?があります。

正式な病名ではないので、僕は学んだことがなく、去年10月に、自分で「カサンドラ症候群だ」とおっしゃる方が、うち(カウンセリングルーム「こころケア」に来たので、その時、初めて知りました。

カサンドラ症候群(以下「カサンドラ」)の方は、発達障害の1つであるアスペルガー症候群(以下「アスペルガー」)のパートナーを持つがゆえに、パートナーとのコミュニケーションがうまくとれなかったりして、不安障害や抑うつといった状態に陥ってしまっています。
なので、カサンドラの方が精神科や心療内科を受診すれば「不安障害」とか「うつ」とか診断名がつくんじゃないかなと思います。

アスペルガーの方は、圧倒的に男性が多いので、カサンドラの方は女性が多いはずです。

アスペルガーの方には、言語や認知的な発達の遅れはありませんが、いわゆる「空気が読めない」感じで、人とのコミュニケーションが苦手で、友人が少ないとされています。
アスペルガーの方は、脳の使い方が定型発達の人とちょっと違っていることがわかっていて、これは、病気というべきかどうか僕にはわかりませんが、「治る」ということはありません。

僕は、カサンドラの方の話をあまり聞いたことがないので、詳しく知らない部分も多く、最初、「そんなにコミュニケーションで苦しむくらいなら、なんで結婚なんかしたんだろう?どうやって結婚したいと双方が望むほど愛を深めることができたのだろう?」と疑問に思いましたが、それを今、現にそこで苦しんでいるカサンドラの方にお聴きするのは、無神経の極みだと思い、そういう質問をすることはできませんでした。
たぶん、カサンドラの方は、僕が感じたような疑問を、まわりの方からイヤというほどぶつけられてきていて、傷ついていると思うのです。
「なんで、そんな人と結婚したんだ」と「結婚したお前が悪いんだ」と言わんばかりの人が、きっといるはずですから。


きっと、男女の仲というのは、他人にはわからない「縁」とでもいうものがあるのでしょうね。


さて、このカサンドラの方は、パートナーとうまくコミュニケーションが取れないことや、定型発達の方からすれば当たり前のことがアスペルガーの方にとっては、そうでもなかったりして、日常生活のそうした細かい「常識」の違いに苦しんでいるようです。
はなはだしい場合には、そうしたことが原因で、相手に暴力をふるってしまい、激しい自己嫌悪に襲われたりすることもあるようです。
アスペルガーの方は、定型発達の人とちょっと違うふるまいをすることがあるのですが、それがカサンドラの方からすると、つい「イラっ」とする原因となります。
そして、アスペルガーの方は、別に悪意があって変わったふるまいをしているわけではなく、それはカサンドラの方にも良くわかっていることなので、余計、カサンドラの方は、自分を責めてしまうのです。
そして、「自分の性格を変えたい。相手に怒りをぶつけたくない」と考え、悩みます。

しかし「自分の性格を変える」なんてことは、そう簡単にできることではありません。

残念な話、カサンドラは臨床心理学の本には書いてありませんし、私が出会った事例も、たった1回しかなく、それも未解決のままカウンセリングが終了してしまっているので、あまり、ここに有効な手立てを書くことはできません。

カサンドラがやっかいなのは、ストレス要因である相手のアスペルガーは「治らない」、つまりストレス要因が消えることはないということではないでしょうか?

ネットで拾い読みすると、カサンドラの人は、アスペルガーの特性を理解して云々と書いてありますが、事はそんなきれいごとで済むとは、僕には思えません。

カサンドラもストレスが原因となっているわけですから、少し環境を変えてみるのは有効かもしれません。

カサンドラに限らず、普通の親子であっても、子供が成人を過ぎるようになってくると、距離が近過ぎると、色々と問題が起こることがよくあります。
僕は、そういう親子をいくつもみてきました。

だから、カサンドラの方も、相手との物理的な距離を少し広げてみるのは有効かもしれません。

例えば、週末は違う人と、あるいは一人で旅行に行くとか、それぞれの個室のある住居に引っ越してみることなどが考えられるかと思います。

ただ、これは、僕は、実際にカサンドラの方に提案してみたり、提案してみて効果があったという話ではないので、どこまで有効かはわかりません。

もし、またカサンドラの方がうちのルームへきたら、その心に寄り添って、「あまり自分を責めなくていいんですよ」ということだけは伝えてあげたいと思います。

テーマ : メンタルヘルス
ジャンル : 心と身体

tag : カサンドラ症候群 カウンセリング

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プロフィール

「こころケア」カウンセラー平山靖高

Author:「こころケア」カウンセラー平山靖高
神奈川県川崎市中原区でカウンセラーをやってる平山靖高といいます。
1960年代の生れで、1980年代に早稲田大学を卒業後、富士通に就職。2014年に富士通を退職し、2年間バイトをしながら、カンセリングや心理学を学び、2016年7月にカウンセリングルーム「こころケア」を開業し、現在に至る。
離婚経験があり、現在は独身。ちなみに子供はいません。
詳しい自己紹介をブログ本文に載せているので、是非ご参照下さい。


ビール,音楽(最近のお気に入りは米津玄師のLemon),韓国旅行が好きです。

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