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富士通に栄光あれ!

僕がまだ富士通の社員だった頃、毎年毎年、経営幹部が
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「今年こそ勝負の年だ」
「今年が正念場だ」
「今こそ真価が問われる」
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とか何とか、同じ意味のことを言い回しを変えて、繰り返し繰り返し伝えてくるのが、とても鬱陶しく思っていました。
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「また言ってるよ」
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そんな感じで受けとめていました。
よくもまぁ、同じ意味のことを言い回しを変えただけで、毎年、毎年、壊れたレコードのように繰り返すもんだと。
(出世できない社員の感覚なんてそんなもんです)
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でも、今は、そういうことを言う人たちの気持ちが、多少なりともわかるようになってきました。
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実際、自分で商売を営むようになってみると、「今月は安泰だ」なんて思うことは、一度たりともありませんでした。
毎月毎月、
「今月はヤバイ。どうしよう?」
そう感じながらやってきました。
もちろん、規模が全然違いますから、同列に語ることは、おこがましかもしれませんが。
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富士通ほどの会社となれば、幹部の肩には、社員十数万人に対する責任だけでなく、その社員の家族を含めたら、何十万もの人たちの生活がかかっています。
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株主に対する責任もあるでしょう。
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社会インフラに対する責任もあります。
東証のシステムを作った会社がつぶれてしまって、メンテナンスをできる会社がなくなってしまったら、一体どうなる?
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僕が知っている富士通は国の防衛システムもかなり納入していました。
もし、富士通が経営不振で株価が暴落し、外国の企業に買収されるようなことが起きたら、この国の安全を守れるのか?
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そういう、「異次元の責任」をしょってるからこそ、あの会社の幹部は、毎年、毎年、「危機感」を訴えていたんだろうなと、今は思います。
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余談ですが、「外国企業による買収」に関していうと、「そんな心配をするほど、外資からみて魅力的な企業ではないから、どこも買わない」という話は関係者から聞いたことがあります。内部が「ぐちゃぐちゃだから買う価値もない」のだと。
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どんな企業にも、栄枯盛衰はあるものです。
特に、今の富士通は、不採算をどんどん切り離しており、売上はピーク時の6割くらいになっています。
しかも、世界を見渡してみればGAFAの力は圧倒的で、もはや比較する人すらいないでしょう。
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GAFAの連中は、例えるなら「網でごっそりさらっていく」ような商売をやっていますが、富士通の商売のスタイルは、この何十年変わらない「一本釣り」スタイルです。
業界トップの会社のシステムを作り、そのノウハウをもとにして、汎用化をして下方展開するという従来のスタイルから抜け出せていないように見えます。
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今までの延長線で考えるなら、わが富士通に明るい未来はなさそうですが、僕が知っている富士通は「5年前までの富士通」です。
あの頃、AIなんてものはありませんでした。
今、彼らが何を考え、どこに進もうとしているのかは、もはや部外者となってしまった僕には知るよしもありません。
ただ、一人のOBとして「彼らの未来に栄光あれ!」と強く願っています。
出世しなかったとはいえ、退職後のいま、好き勝ってやらしてもらえて、充実した毎日を送れているのは、間違いなく、富士通のお陰なのですから。

富士通はなぜ低収益体質なのか

富士通がまたリストラをしている。
あの会社は、なぜ、ああも低収益体質なのか?
今日は、それを、僕の知っている範囲で書きたい。
かなり想像に過ぎない部分もあるけど、そこは、お許し願いたい。

そもそも富士通のコンピューターはIBMのパクりからスタートしている。

若い人はIBMという会社を知らないかもしれないが、1970年代~1990年代の頃、世界のコンピューターのトップブランドで、今で言うところのマイクロソフトみたいな感じの会社だった。

その世界のIBMのコンピューターをパクって日本で急成長を遂げたのが富士通だった。

「パクった」と言ってはいけないのかもしれないので、言い換えると、IBM互換機を作り、IBMより安く売って急成長を遂げたのである。

どういうことか、もう少し説明すると、当時、国内においてもコンピューターといえばIBMであった。そのくらい圧倒的存在であったIBMのコンピューターの互換機、つまりIBMのコンピューター上で動くソフトがそっくりそのまま移植できるコンピューターをつくり、IBMより安く売って急成長したのが富士通なのである。

当時のコンピューターの原価率は10~30%ほどだったので、安売りしたとしてもなお儲けがあったのである。

当然IBMは怒った。
自社のコンピューターのOS(基本ソフト)の著作権が侵害されたとして富士通を訴えた。
この法廷闘争の結末を僕は知らない。
なぜかというと、技術の発展と共にシステムの提供形態も変わっていき、最終的には、この法廷闘争は事実上、意味がなくなったので僕の興味もまたなくなったのである。

このように、富士通はIBMより安く売ることで儲けてきた会社だから、もともと「安売り」体質なのである。

「それは何十年も前の話でしょ?」とおっしゃる方がいるかもしれないが、一度安売りをしてしまうと、なかなか是正はできないものだ。
なぜなら、買い手だってバカじゃないから、前回、自分たちが何割引きで購入したかは、記録として持っている。 
それよりも値引き率が低くなれば、稟議書が通らないことになるから、当然、前回以上の値引き要請を行う事になる。
また、その時、競合他社の存在をちらつかされたりすると、売り手としては値引かざる得なくなってしまう。

それに、そもそも販売価格とは買い手側が決めるものである。

「え?価格はメーカ―が決めるものでしょ?」とおっしゃる方がいるかもしれないが、それは違う。

メーカ―が「安売りはもうやめよう」と言って、高く売ろうとしても、結局買うかどうか決めるのは買い手側だから、商品価値以上に高い価格を設定すれば、その商品は売れなくなり、安売りするか、その市場から撤退するしかなくなるものだ。

このようにして、先輩の代から延々と値引き販売を続けてきたのが富士通の販売の歴史である。
それでもコンピューターの価格水準そのものが高かった時代は良かったが、やがてダウンサイジングが進み、ハ―ドウェアの価格は下落し、もはや値引き商法は不可能になった。
このようにして、富士通はハ―ドウェアからは撤退していった。
そして、SIに活路を見出だそうとしていた。
その方向性は、経営幹部は1990年代から予見していたんじゃないかなって思う。
なぜなら、その頃から、SES(システムエンジニアの作業費)だけは、値引きが厳しく制限されるようになっていたから。
将来、SIで食っていこうとしていたからこそ、そこの部分の値引きを厳しく制限していたのだろう。

なお、富士通の海外事業は、国内事業のそれより更に利益率が低い。
それでも、グローバル化を進め、海外比率を高めようとしていたから、利益率は下がることになっていた。
この「利益の確保」と「グローバル化」という矛盾する課題については、彼らがどのように考えているのか、僕には知識がない。

以上が、ほんの一部分ではあるが、僕の知っている富士通の実態である。

#富士通のリストラ

以前、富士通のリストラについては、一度このブログでも書きましたが、最近、またそのニュースを見かけました。
45歳以上の早期退職者を募集しているのだとか。

富士通の売上は・・・というと、19年3末は3兆9000億円だそう。

僕が在籍していた頃の売上は4兆5000億円前後でしたから、その頃と比べると、およそ15%も売上が減っているようです。

会社の経営尺度として、「従業員一人当りの売上」というのが適切かどうかはわかりませんが、次のような考え方はアリなのかな?と思います。

それは、同じ売上1000万円であっても、従業員1人で稼ぎだした1000万円と従業員10人で稼ぎだした1000万円では価値が違うということです。

当然、従業員1人で稼ぎだした1000万円の方が、価値があるし、人件費等が少ないから、利益も大きくなる訳です。

富士通について言うならば、単純にいうと、売上が15%落ちたのだから、人員も15%減らさないと、一人当りの売上の現状維持はできない訳ですね。

ましてや富士通という会社は、元々効率が悪くて、僕の在籍していた頃も営業利益率は3%あるかないかの会社でした。

ちなみに、アップルなどは営業利益率は20%以上です。

売上が減り、人も減り、だんだんと衰えゆく会社、富士通。

なんかそんな会社に見えてしまって、OBとしては寂しい感じです。





プロフィール

「こころケア」カウンセラー平山靖高

Author:「こころケア」カウンセラー平山靖高
神奈川県川崎市中原区でカウンセラーをやってる平山靖高といいます。
1960年代の生れで、1980年代に早稲田大学を卒業後、富士通に就職。2014年に富士通を退職し、2年間バイトをしながら、カンセリングや心理学を学び、2016年7月にカウンセリングルーム「こころケア」を開業し、現在に至る。
離婚経験があり、現在は独身。ちなみに子供はいません。
詳しい自己紹介をブログ本文に載せているので、是非ご参照下さい。


ビール,音楽(最近のお気に入りは米津玄師のLemon),韓国旅行が好きです。

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