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カウンセリング技法-要約-

カウンセラーは、話し手の話を「お聴き」するのが仕事だから、話し手が気持ちよく話せるように、いくつかテクニックを使います。
たまにカウンセラーの仕事を「ただ聴いているだけ」という方がいらっしゃいますが、そうではありません。
話し手が気分よく話し、最後に「今日は自分の話をたくさん聴いてもらってすっきりした!」と思ってもらえるように、それなりのテクニックを駆使するのです。

そのテクニックの中に「要約」というテクニックがあります。

これは、話し手の話やその話で話し手が表現している気持ちを要所、要所でこちらの推量も交えて「要約」し、話し手に、

「それは、~というお話ですね」

とか

「その時は、~という気持ちになったということでしょうか?」

という具合に質問するのです。

これがドンピシャだった場合には、話し手は

「え!なんでそんなことまでわかったの?」という表情を浮かべつつ、

「そうです!そうです!」といって、喜んで話を続けてくれることが多いのです。

なんで相手が口にしていない気持ちまでわかることがあるのかというと、それは経験と勉強のなせる技です。
過去に同じような場面に遭遇した方が口にしていた気持ちとか同じ病気になってしまった方が語った気持ちとか、そういうものが僕の頭の中にあって、それをもとに推理していくのです。
もちろん、話し手の表情とか話し方とか体全体から出ている雰囲気なんかも感じながら推理します。
もっとも、これは考えてみれば当たり前の話で、悲しい話を嬉しそうに話す人はいないものです。


「それは~というお気持ちだったのでしょうか?」と質問してみて、概ねそれに近い気持ちであったが、少し、違う部分もあった場合は、話し手は、

「う~ん、そうなんですけど・・・」といって、再度、自分の気持ちを語ってくれます。

「要約」が失敗した場合、つまり、こちらが、

「それは~という気持ちでしょうか?」と質問したのに対して、

「っていうよりは・・・・・」
「いえ、そうじゃなくて・・・・」

などというリアクションが返ってきてしまった場合には、僕が話し手の気持ち(話し手がその話を通じて表現したかった気持ち)を読み違えているわけですから、ちょっとマズイわけです。

経験上、この失敗が、一回のカウンセリングで1回か2回なら、他の部分で取り戻せば、リカバリーも可能ですが、3回以上やってしまうと、話し手は「このカウンセラーは私の話をわかってくれない」と感じ、去っていってしまう可能性が高くなります。

話し手は、「嬉しかった」という気持ちを「嬉しかった」と普通に表現するとは限りません。
場合によっては、自分でもその気持ちに気付かないまま、単に経験したことを話しているだけだったりすることもよくあることです。

なので、カウンセリングにおいては、僕は、話し手が表現しようとしている気持ちを最大限汲み上げるように努力しています。

「ただ聴いているだけ」ではないのです。





テーマ : メンタルヘルス
ジャンル : 心と身体

tag : カウンセリング技法

お値段以上を目指して

僕の職業はカウンセラーですから、いろいろな方の悩み話を、お金を頂いて聴いています。

以前、どこの誰とも名乗らない方から電話があり、

「人の悩みを聴くだけで3,000円なんて高過ぎる」

という抗議?をされたことがあります。

その方は、抗議した上で何をしたかったのか、僕にはわかりませんでしたが、世の中には、そういうふうに考える方がいらっしゃるのは事実です。

あるいは、そのような方の方が多いのかもしれません。

だから、という訳でもないのですが、僕は、自分のカウンセリングについて「お値段以上」を実感してもらえるように、と 常々考えています。

勉強もします。
去年は20冊くらい、臨床心理学や心理学、カウンセリング技法の本などを読みました。
メモを取りながらですから、「読んだ」というよりは「学んだ」という方が正しいかもしれません。
お陰で、1年で格段に知識は増えました。
肝心の「カウンセリング技法」については、自分では、進歩したのかどうか、あまりわかりませんが、色々、カウンセリング技法について学んだことを実際のカウンセリングで実践しているのは確かです。

それに、いろいろと調べて、有用な情報の提供も行います。

ある時、自分はうつだとおっしゃる方がきて、「医者には通っていない」というので、「なぜですか?」と聞いたら「経済的負担が重過ぎるからだ」と答えたので、その方には「自立支援医療制度」というものを教えました。

「自立支援医療制度」とは、精神科領域の病気にかかる医療費を自治体が一部負担してくれる制度のことで、多くの場合、医療費の本人負担が3割から1割に軽減されます。

このことは、当方のホームページにも記載していることではありますが、気付かない方も多いのです。

その他にも、障害者手帳の取得方法を教えたり、障害者雇用の制度や実態などを調べてお知らせしたりしています。

こうした活動は、本来のカウンセリングからは少し外れた活動かもしれませんが、

お客さんに「お値段以上」を実感してもらいたくて行っています。


僕は会社員出身のカウンセラーです。
大学卒業後、すぐカウンセラーになった方にはカウンセリング技術においてかなわないかもしれません。
でも、20年以上におよんだ会社員生活で培った「行動力」は、そういう人には負けない自信があります。

当たり前ですが、

弱点は学び続け、補強すると同時に、長所は最大限活かして、これからも「お値段以上」を目指してがんばっていきたいと思います。

テーマ : メンタルヘルス
ジャンル : 心と身体

tag : カウンセリング カウンセリング技法

認知行動療法について

認知行動療法とは、人の行動と認知(考え)の問題に焦点を当てて、問題の解決を目指す治療方法のことを言います。

って言ってもこれだけじゃ何のことやら、普通はわからないですよね。
一口に認知行動療法と言っても、色々な治療があります。

ここでは、例としてPTSD(心的外傷後ストレス障害)におけるエクスポージャー法を一例として挙げます。

PTSDとは、過去にショッキングな体験(例えば、戦争や大災害、性犯罪などです)をしたことで、心にキズ(トラウマと言います)ができてしまい、精神的な障害(不眠、悪夢をみるなど)を引き起こす心の病気のことです。

このPTSDの治療に認知行動療法の一つであるエクスポージャー法が用いられることがあります。

エクスポージャー法とは、その人にとって問題となっている「刺激」に対して、徐々に慣らしていくことで、最終的に、その「刺激」を乗り越えられるようにする治療方法のことです。

例えば、自動車事故に遭遇してPTSDを患った人がいるとします。

状況にもよりけりですが、このような場合にエクスポージャー法が用いられることがあるのです。

この例のような場合、例えば、以下のようにして、「自動車」という刺激に慣れていってもらいます。

第一ステップ:自動車の写真をみる
第二ステップ:駐車場に行き、自動車に触ってみる
第三ステップ:家族や友人などの運転する自動車に乗せてもらう
第四ステップ:自分で自動車を運転してみる
第五ステップ:自分で運転して、事故現場付近を走ってみる

こんな感じで「自動車」という刺激に徐々に慣れていき、最終的には、自動車が怖くなくなることを目指します。


注)ここでは、話をわかりやすくするために、エクスポージャ法の例を書きましたが、これは、今、僕が思い付くままに、あくまで説明用に書いたものですから、もし、あなたが自動車のPTSDであったとしても、真似はしないでください。


このようなエクスポージャー法は、認知行動療法の一種です。

その他、発達障害におけるフラッシュバックの治療法であるEMDRなども認知行動療法です。


で、近年、カウンセリングルームの中でも、この認知行動療法をうたっているところを見かけるのですが、僕的には?です。


認知行動療法は治療法の一種である訳ですが、カウンセリングルームにいらっしゃる方のうち、どれだけの方が、こうした治療法を希望しているものでしょうか?

僕の経験では、そういう方よりも、まずは、「自分の悩みを聴いて欲しい。自分の心に寄り添って欲しい」という方の方が圧倒的に多いような気がします。

なので、僕のカウンセリングルーム「こころケア」では、認知行動療法ではなく、来談者中心療法を基本としています。
もちろん、ケースによっては、エクスポージャー法などを検討することもあるのですが、それは、どちらかというと、例外です。


-次回に続く-


tag : 認知行動療法 カウンセリング技法 カウンセリング

来談者中心療法について

僕のカウンセリングルーム「こころケア」で採用しているカウンセリング技法は「来談者中心療法」というカウンセリング技法です。

来談者中心療法では、相談者さんのお話を「傾聴」することに重点をおきます。

カウンセリングにおける「傾聴」とは、単に、お話をお聞きするだけのことではありません。

相談者さんのお話を「共感的理解」をもってお聴きするのです。

「共感的理解をもって聴く」とは、相談者さんの立場に立ち、相談者さんの気持ちに同化して、その方のお話を、あたかも僕自身に起こった出来であるかのように、お聴きすることです。

中途半端にカウンセリングの知識を持っている方の中には、来談者中心療法を「ただ話を聞くだけ」とおっしゃる方がいますが、そうではありません。

ただ「聞く」のではなく、共感的理解をもって「聴く」のです。

そこには、テクニックも存在します。

相談者さんが気持ちよくお話ができるようにするテクニックがあるのです。

でも、それをここで書いてしまうと、手品の種明かしを先に行ってしまうようなもので、実際のカウンセリングに支障をきたしますので、ここでは書きません。

どうしても気になる方は、ググってお調べ頂くか、当方までメールを下さい。
個別のお問い合わせには応じます。


そして、もうひとつ、重要なことがあります。

それは、相談者さんの気持ちを「共感的に理解する」ためには、カウンセラーが、それ相応の人生経験を積んでいる必要があります。

「結婚したことのないカウンセラーに、その喜びを理解できますか?」
「離婚したことのないカウンセラーに、その悲しみ、やるせなさを理解できますか?」
「失業したことのないカウンセラーに、その不安感や怒りを理解できますか?」

つまり、そういうことです。

しかし、人の人生は、人それぞれで、全く同じものは存在しません。
日本人1億人の人生は1億通りの人生パターンがあるのです。

それを全て体験することは不可能です。

なので、著名なカウンセラーの先生の本を読むと、「読書」することを推奨されていることがあります。

これは、読書によって、人の人生を擬似体験すべし、ということです。
本だけでなく、映画なども良い体験になると思います。
自分とは異なる人生、自分とは異なる価値観を学ぶことも、カウンセラーにとって、とても大事なことなのだと思います。


僕がカウンセラーになって3年ですが、カウンセラーにとっては、人生において無駄な体験は、ほとんどないと感じています。

対人関係の問題、経済的な問題、身体的または精神的な病いの問題など、人々に発生する悩みは様々なので、ふだんの何気ない体験が、後日、相談者さんのお話をお聞きした時に、

「なるほど。この人が悩んでいるのは、あの時の僕の~という経験と似てるなぁ」

という感じで、役に立つのです。


という訳で、「来談者中心療法」が、「ただ聞いてるだけ」というものではないことが、ご理解頂けましたでしょうか?
ここまでご理解頂いたところで、最近よく聞く「認知行動療法」について、僕の考えを書きたいと思いますが、長くなってきましたので、それは、また次回。

-次回に続く-

tag : 来談者中心療法 カウンセリング カウンセリング技法

プロフィール

「こころケア」カウンセラー平山靖高

Author:「こころケア」カウンセラー平山靖高
神奈川県川崎市中原区でカウンセラーをやってる平山靖高といいます。
1960年代の生れで、1980年代に早稲田大学を卒業後、富士通に就職。2014年に富士通を退職し、2年間バイトをしながら、カンセリングや心理学を学び、2016年7月にカウンセリングルーム「こころケア」を開業し、現在に至る。
離婚経験があり、現在は独身。ちなみに子供はいません。
詳しい自己紹介をブログ本文に載せているので、是非ご参照下さい。


ビール,音楽(最近のお気に入りは米津玄師のLemon),韓国旅行が好きです。

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